7・20ピースサイクル要請行動

 2021年7月20日、ピースサイクル浜松は浜松市と浜松基地に要請書を手渡した。
 浜松市長に対しては、平和都市宣言の趣旨にのっとり、平和行政・平和教育をすすめること。中部電力浜岡原子力発電所の全機廃炉を要請すること。また、事故が発生した場合の避難計画を作成すること。市民の安全・安心のため、航空自衛隊浜松基地の撤去を国に対して要請すること。市民の安全・安心のため、AWACSとPAC3の廃棄を市民とともに訴えること。事故の危険性が増す美保飛行教育隊の浜松基地への移転容認を撤回すること。浜松市として浜松空襲死亡者の氏名を刻んだ追悼碑を建てること。自衛隊に浜松市民の個人情報など名簿の情報提供をやめること。また、過去3年間の提供件数、提供方法を明らかにすることなどを要請した。
 浜松市の対応は、原発は国の責任である、市独自の避難計画を策定する予定はなく県の広域避難計画によって対応、自衛隊は国の責任である、美保教育飛行隊の配備は秋以降、追悼碑の建設はしない、自衛官募集対象者の名簿はCD-Rで2020年に7580件、2021年に7137件を自衛隊に提供したというものだった。
 これに対し、浜岡原発については浜松市として再稼働に反対すること、基地に対してもT400移転は市民の生活権を侵害するものであり反対すること、CD-Rでに名簿提供は中止することなどを求めた。

 浜松基地に対しては、以下を要請した。
 浜松基地には航空警戒団司令部があり、土地利用規制法によって基地周辺への監視が強化されるとみられる。ドローンについては規制を示す看板が基地に張られてていた。
 

 2021年7月20日

日本国首相様 防衛大臣様  浜松基地司令様                        
                            ◎ピースサイクル浜松 ◎NO!AWACSの会浜松

              要   請   書

  ピースサイクルは、戦争と核のない平和な世界を願って、全国各地から平和を訴え、その願いを自転車で伝える平和運動です。毎年6月から8月にかけ沖縄をスタートし、8月6日のヒロシマ、8月9日のナガサキに向けて、自転車で全国の人とつながり、反戦・反核、平和、人権、環境保護をアピールしています。

浜松基地には1998年・99年と空飛ぶ司令塔とよばれる空中警戒管制機(AWACS)が4機配備され、警戒航空隊司令部がおかれました。AWACSの情報から戦争がはじまるといわれるように、浜松基地は戦争の拠点となっています。2015年の日米防衛協力指針の再改定と安保法(戦争法)の制定により、自衛隊はグローバルに展開し、米軍と共同し、海外で戦争をおこなえるようになりました。それにより、米軍基地の強化とともに、自衛隊の訓練も強化されています。

さらに2017年5月、防衛省は浜松市に航空自衛隊美保基地(鳥取県)の第41教育飛行隊(T400・10機、隊員百数十人)を2020年に浜松基地へと移転すると申し入れました。米軍は沖縄・岩国で基地強化をすすめていますが、空自はその支援のために美保基地に空中給油機を配備し、そのため美保の教育飛行隊が浜松基地に移転するのです。浜松基地ではひと月に2100回ほどの離着陸がありますが、それが2800回になるとみられます。浜松基地周辺の市街地化がすすむなか、これ以上の騒音の増加と事故の危険の拡大は、市民の生活権を侵害するものになります。基地機能は拡張ではなく、縮小すべきです。

 防衛省は自衛官募集の目的で、浜松市に対し、住民の個人情報の提供を依頼しています。これは、自治体への不当な介入であり、中止すべきです。

わたしたちは平和を願うものとして、浜松が再び戦争と派兵の拠点となっていることを憂慮しています。浜松が生命を大切にする地域となり、平和の拠点となっていくことを願い以下の要請をします。

                 記

1  浜松基地への美保からの教育隊の移転を中止すること

2  浜松基地の縮小・撤去をすすめること

3 AWACS、PAC3を撤去すること

4 夜間飛行を中止すること

5 市区町村への個人情報の提供依頼をやめること

6 土地利用規制の名による市民の監視をおこなわないこと