浜松市の個人情報保護、広報を問う

浜松市は個人情報を勝手に使うな!!

2021年8月24日、仲間7人で浜松市役所、文書行政課へ行った。「自衛隊に個人情報をCDで渡さない」よう要請した。文書行政課は「法に則った業務であり、何の瑕疵もない。みなさんの意見は聞くが、変更することはない」という答えであった。地方自治体の持っている私たちの個人情報を、本人に確認もしないで勝手に使用していいものだろうか。福岡市や大阪市では、本人の確認をえる様式を作り、自衛隊に情報を渡している。住基ネットによる個人情報の収集に関する事件において、最高裁は憲法13条を根拠にして「個人の私生活の自由の一つとして、何人も、個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を有する」と述べている。個人情報は我々個人のものである。個人情報保護条例に則り、我々の個人情報を保護しなければならない浜松市がこれでいいのだろうか。

この話し合いのなかで、個人情報保護委員会について話題が出た。この委員会は、私たちの個人情報を守ってくれるわけではない。浜松市の要請があったときに限り委員会は開かれる仕組みになっている。したがって、今回のような場合、私たち市民は浜松市と直接話し合うか、裁判に訴えるしか道はない。第三者的な立場で市民が相談できるような制度が必要である。

浜松市の広報はこれでいいのだろうか?

 

8月18日、仲間4人で市役所5階にある公聴広報課へ行った。最近の広報浜松お知らせ欄は、ほとんどがホームページを見ないと情報が伝わってこないようになっている。課員によると、広報浜松に掲載して欲しい記事が多く、一つずつの記事を短くせざるを得ない。したがって、「ホームページをご覧下さい」ということになってしまうとのことだ。私たちの疑問は、「どれだけの浜松市民がこのお知らせを知っているのか」と、いうことだ。私たちの「ホームページへのアクセス数を教えてください」と、いう問いに対し、広報課はいろいろな理由を付けて教えようとしない。業を煮やして「ゴミ袋の有料化に対するアクセスはいくつありましたか」と、聞いたところ「1500ぐらいです」と言う返事が返ってきた。

 

市立図書館で公聴広報課の行った市民に対するアンケートをまとめた冊子を見つた。無作為に抽出された2000人程に行ったアンケートをまとめたものだ。興味深い質問がありましたので紹介したい。

 

問41 あなたは「(浜松市が)デジタルファースト宣言」したことをごぞんじですか、という問いに対し、「知らない」と答えた人は、90.8%.。

問43 あなたは、過去1年間において、ご自宅でインターネットを利用したことがありますか、という問いに対し、「利用している」75.7%、「利用していない」22.5%となっていた。

 

少なくとも22.5%の人はホームページを見ていない。2020年度、浜松市の目玉施策の一つである「デジタルファースト宣言」を知らない人が90%もいた。

 

いわゆるデジタル難民といわれる人たちは浜松市の広報を知ることはできない。浜松市民の5分の1は切り捨てられていることになる。浜松市が力を入れた施策でさえ9割の人が興味を示さない。市民が市政に興味を示さないのは、浜松市にとっては好都合なのかもしれないが。このような状態から、広報課は「広報浜松」と「ホームページ」だけでは情報が市民に行き渡らないことを認識すべきである。私たちとの話し合いでは、このような現状を変えようとする意欲は全く感じられなかった。スーパーシティやデジタル化等大きな転換期を迎えている今、市政を監視していくことは重要であると思う。                                                           (I)