5・22 袴田事件再審公判結審 9・26無罪判決に向けて

2024年5月22日、袴田事件再審公判がもたれ220人以上が傍聴券を求めた。静岡地裁前では支援者の集会がもたれた。清水・静岡救援会が当日の行動を話した。日本ボクシング協会が元ボクサーの偏見による冤罪との闘いであり、クロスカウンターで勝訴させると決意を語った。弁護団はこの公判で有罪の証拠がないことは明らかになった。検察の横暴を止めようとアピールした。公判見送りでは支援者が「無実!」「無罪!」と声をあげた。

この日の公判は、被害者遺族の意見陳述、検察の論告求刑、弁護側の無罪の主張、最後に袴田ひで子さんの意見陳述がなされた。この日、検察は死刑を求刑した。弁護士と傍聴者からの抗議を前に裁判長は休廷した。この求刑に対する弁護側の無罪主張は分かりやすいものであり、傍聴者に無罪を確信させるものであった。ひで子さんは巌さんの母親あての手紙を引用して無罪を訴えた。

抽選に外れた支援者のために「袴田巌 夢の間の世の中」(金聖雄監督)が上映された。釈放後1年半の姿は40年余の人権侵害を示すものだった。袴田さんは獄から月光を眺めた。そこに希望と安寧を感じた。月光を凝視し自由を夢見た。死刑判決は人間の顔を家畜化すると感じながら、私は勝つのだ!自由を取りもどす!念じた。だがいつになったら自由を取りもどせるのかという不安に駆られながら。獄中生活で自らを神とし、精神をおかされつつも獄内を歩き続け、生存を維持してきた。                   

判決は9月26日となった。袴田無罪の判決が出る可能性が高いが、検察側は控訴して争うだろう。控訴を断念させ、真の自由を勝ち取ろう。(T)