浜松でのPFAS汚染問題の動き
2024年8月8日、防衛省南関東防衛局は航空自衛隊浜松基地周辺の河川や井戸で、PFASが国の暫定指針値を超えて検出された問題で、「基地から公共用水域への排水は東神田川のみであり(東神田川は48ナノグラム)、東神田川において追加の水質調査を実施する必要はないものと考えます。また、基地から北部承水路支流附近に繋がる排水路がありますが、基地からの流水は確認されていません」と基地周辺のPFAS汚染と浜松基地との因果関係を否定した。これに対し、中野市長は8月8日の記者会見で「防衛省の考え方は理解しました。市としては、今後、引き続き、地下水調査を実施していくこととしています。基地内の井戸水からは有機フッ素化合物の高い数値は検出されなかったと承知していますが、浜松市民の安心・安全のため、引き続きご協力をお願いしたい。」と述べた。
日本共産党浜松市議団の北嶋定議員は9月26日の一般質問で
「浜松基地は高濃度の1900ナノグラムが検出された北部承水路支流への影響は認めていない。しかし、北部承水路支流は基地内の消火訓練に使用する泡消火剤等の排水を処理する構造となっていたことから、長期間にわたってPFASが排出されていたと考えられるが如何か?北部承水路支流の排出源を真剣に追及しようと思うならば、千葉県で行ったように、基地内への立ち入り調査について防衛省と協議するべきではないか?また、市内では地下水を利用している食品営業施設やスーパー銭湯があるがPFAS汚染の水質検査をする考えはあるか?」等の質問をした。
10月11日、「浜松PFAS汚染を考える会」は副市長と話し合う機会を得た。わずか15分という短い時間であった。1964年から西山団地の簡易水道を20年間飲んできた女性が「息子が27歳の若さでがんで死亡した。母乳からPFASが息子に移行したのではないかと思うときがある。血液検査を実施して欲しい。」と強く訴えた。しかし副市長は「血液検査を実施する予定はありません。」と冷ややかに答えた。 (池)