日米の軍事一体化と浜松基地祭の中止を求めて要請行動
2024年10月27日、浜松基地航空祭当日、浜松基地に以下の要請書を提出した。当日は子どもを連れた家族が基地になかに遊園地に行くように歩いている。周辺に空き地を持つ人びとは駐車料金2000円で日銭を稼ぐ。航空祭ツアーの大型バスが、基地になかに入っていく。憲法と自衛隊の関係、世界での戦争の拡大、日本での戦争準備の動き、PFAS汚染の実態、日米の軍事的一体化の問題、これらの問題などないかのような雰囲気である。だが戦争の準備と戦争の危機はいまもある。浜松を再び戦争と派兵の拠点にしてはならない!(T)
防衛大臣様 NO!AWACSの会
浜松基地司令様 人権平和・浜松
日米統合軍司令部編成など日米の軍事一体化と浜松基地祭の中止を求める要請書
2015年の日米防衛協力指針の再改訂と戦争法の制定以後、日米の軍事的一体化がすすみ、宇宙、サイバー、電磁波領域での軍拡と沖縄などへのミサイル配備がすすんでいる。2024年には自衛隊に統合作戦司令部を置き、日米の統合軍司令部も置くという動きとなっている。
2024年10月23日から11月1日にかけて、日米共同統合演習(キーン・ソード25)がおこなわれている。そこに浜松基地のAWACSも送られる。この訓練は、北海道・東北沖、三沢沖、四国沖、沖縄東方の4つの海空域でおこなわれ、さらに沖縄から北海道にロケット砲システムを空輸して共同訓練をおこない、奄美や沖縄でも上陸訓練やミサイル訓練がなされるというものである。そこでは、沖縄での戦争が想定され、自衛隊基地がミサイル攻撃を受けたという理由で民間空港や港湾も利用される。
いま、このような訓練がおこなわれているのである。われわれは、このような日米の軍事的一体化による共同訓練は日本国憲法の平和主義の理念に反するものであり、中止すべきと考える。
9月23日には北海道北方 (宗谷海峡)で空自の戦闘機がロシア軍の哨戒機に領空侵犯を理由にフレア(火炎弾)を発射した。それは空自北部航空方面隊の判断とされるが、戦闘をも想定した異例の強い行為である。その指示が空自のAWACSを経由してなされたことにも注目すべきである。われわれは浜松基地のAWACSが戦闘に関与することがあってはならないと考える。
今年8月、浜松基地周辺でのPFAS汚染に関して浜松基地側は基地排水との因果関係を否定した。基地内の消火水槽で5100 ng/L(2022年)、基地南西の隠ケ谷川340ng/L(2023年) 、基地周辺の北部承水路支流では1900ng/L(2024年)の高濃度の汚染がすでに確認されている。基地からの水が入り込む伊佐地川、新川、東神田川でも汚染が確認されている。基地内北西方の消火訓練区域が汚染源の一つであるとみられる。浜松基地は汚染への関与を認め、それに関するすべての資料を公開すべきである。また行政による基地への立ち入り調査を認め、土壌と水質の検査を行うべきである。
浜松基地祭は日米の軍事的一体化の進行と浜松基地の軍事拠点化(AWACS)、PFAS汚染の実態隠しのなかでおこなわれている。われわれは軍拡ではなく軍縮を求める。軍用機の飛行を賛美するのではなく、その軍用機を使っての戦争準備に反対する。そして自衛官に戦争に加担するな!戦場に行くな!憲法の平和主義を壊すな!と訴える。
戦争に反対する市民の声が戦争と派兵の拡大を止め、自衛官の生命も守ってきた。交戦権の否認は憲法で規定された正義である。浜松を再び戦争と派兵の拠点にしてはならない!