3・11 いらない原発!浜松市民集会
2025年3月11日、JR浜松駅前で「いらない原発!3・11浜松市民集会がもたれ、50人が参加した。集会は、2011年福島第1原発事故の処理が終っていないにもかかわらず、政府が原発の再稼働をすすめ、原発稼働期間の延長をねらい、汚染水の海洋放出をおこなっていることに抗議し、浜岡原発の再稼働に反対の声をあげる主旨で開催された。
集会では、浜岡原発訴訟の裁判の会や浜松の反原発団体がアピール、原発反対金曜アクションのメンバーが歌を唄い、社会民主、立憲民主、共産などの政党関係者が発言した。集会では、以下のアピールを採択した。
いらない!原発3・11集会アピール
2011年の福島第1原発事故から14年、放射能汚染は続き、事故の処理も終っていない。福島事故は、政府の原子力政策と東京電力の利潤追求により、市民が地域と生活を失った事件である。だが、政府と東京電力は事故の責任をとらず、汚染水を海洋放出している。また、政府は原発の稼働期間を延長し、再稼働をすすめ、原発の建て替えまでおこなおうとしてる。さらに東電は柏崎刈羽で原発を再稼働しようとしている。許されざる行為である。
巨大地震では、地形が大きく変動し、家屋は倒れ、道路は寸断され、電気・水道は止まり、物流はとだえる。日本列島はプレートが重なる上にあり、原発は地震と津波により大きな事故を起こすことになる。避難は無理である。これが福島原発事故の教訓だ。
ところが中部電力は浜岡3・4号機の再稼働をねらい、メディアを使って原発の安全を宣伝している。中電の防潮壁は予想される津波の高さには足りないから、かさ上げをするという。だが地震と津波に耐えられるのだろうか。浜岡原発は震源域の上にあり、地震で大事故をおこす可能性がきわめて高い。このような浜岡原発の再稼働の計画は中止し、廃炉にする。これが賢明な選択である。よって、私たちはこの集会で以下を求める。
中部電力は浜岡原発3・4号機の再稼働申請を撤回すること。原発の安全を宣伝する新聞広告や講演会を中止すること。1・2号機廃炉工事については安全第一の処分をおこなうこと。独占的なカルテルや談合などの不正行為を中止すること。旧浜岡町や佐倉地区対策協議会に渡した裏金のすべてを公表すること。 以上2025年3月11日集会参加者一同
なお静岡県に対しては、県ネットが以下の質問・要請を行った。
静岡県知事 鈴木康友 様
2025 年3 月11日
浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク
中部電力浜岡原子力発電所に関する質問及び要請書
日頃より静岡県民の命と健康を守るために奮闘され、ありがとうございます。 福島原発事故の教訓は、「原発に絶対の安全はない」でした。また2024年1月1日の能登
半島地震でも、想定外の活断層の連動があり、想定外の海底隆起も起こりました。南海トラフ 巨大地震の予測震源域に立地する浜岡原子力発電所においては、巨大地震時によりどの様な被
害が出るのか予測することは困難です。国・県は万が一の原発事故に備え原発約31km圏内 を原子力災害対策重点区域とし、原子力災害避難計画を作成していますが、原子力災害避難計画
は原発約31km圏内だけで大丈夫なのでしょうか。また一時的な避難計画のみで、放射能被 ばくに対する救済はどの様に行っていくのでしょうか。こうした静岡県民の不安の中、中部電
力は基準地震動(最大加速度)を3・4号機は1,200ガル・5号機は2,000ガルと提示し、防波 堤のかさ上げ計画も公表しました。私たちは静岡の豊かな自然と、子どもや孫達の健やかなる
未来を願っています。「原発事故が起きたら、誰がどの様に責任を持つことができるのか」と 疑問を感じています。私たちは、核との共存は不可能、フクシマや東海村JCOの臨界事故など想
像力を働かせて、原子力とはどういうものなのかを考えることが大切だと思っています。 こうした状況を踏まえ、私たちは以下の質問及び要望を提出いたします。知事の回答・見解
を文章で、直接の説明を受けながら回答を求めたいと思います。宜しくご配慮お願いします。 なお回答は4月末日までにお願いします。
記
【1】 原発事故時には甲状腺がんのリスクも問題になってきます。IAEAは安定ヨウ素剤の服用基準を、 「甲状腺等価線量:7日間で50mSv」としています。兵庫県は福島原発事故規模での放射性物質拡
散シミュレーションを実施し、「甲状腺等価線量:7日間で50mSv」を超える地域を公表しました。 静岡県においても、静岡県民に原発事故のリスクを公平に伝え、命と健康を守るためにも、福島
原発事故規模での放射性物質拡散シミュレーションを実施し、安定ヨウ素剤の服用基準「甲状腺等 価線量:7日間で50mSv」を超える地域の公表を要望します。
【2】 安定ヨウ素剤は服用のタイミング(①被ばく前、②被ばく直後、③被ばく1日後)により、放 射性ヨウ素の阻止効果が違ってきます。 ①②③では放射性ヨウ素の阻止効果(%)は、どの様に変わってきますか。
またUPZ圏内の原子力災害避難計画では、①②③のどのタイミングで市民は安定ヨウ素剤を 服用する計画でしょうか。
【3】 福島原発事故時には、福島原発から約50km離れた三春町で安定ヨウ素剤が配布されましたが、 安定ヨウ素剤配布のガイドラインが無く、一般市民への原子力防災訓練も行われていなかったた
め、三春町行政は混乱のなか、多量の放射性物質が降り注ぐ中、市民は安定ヨウ素剤を受け取りに 行き、また安定ヨウ素剤の意味・効果も事前に知らなかったため、安定ヨウ素剤を受け取っても、
子どもに安定ヨウ素剤を服用させなかった親もいます。 事前に医師・薬剤師等が安定ヨウ素剤の服用に関する説明を行い、事故が起きた際、適切に住民 が服用できる様に、国・静岡県は安定ヨウ素剤・配布ガイドラインを作成し、UPZ圏内の市町に
伝えていますか。 UPZ圏内の市町が独自に安定ヨウ素剤配布・服用ガイドラインを作成することに対し、静岡県 は止めている様ですが、市町が独自にガイドラインを作成することに問題があるのでしょうか。
【4】 2024年8月8日には「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発令されました。巨大 地震と原発事故時の複合災害時には、自宅も避難所も大規模停電のリスクがあります。真夏の猛暑
日には熱中症対策が重要です。停電時の熱中症対策ガイドラインでは、「部屋の複数個所の窓を開 けて風を通す」「建物外の日陰で熱中症を予防する」等が記載されています。原発事故時の屋内退
避ガイドラインでは、「屋内に入る。」・「 部屋の窓を閉める」等が記載してあります。停電時の熱中 症予防対策と、原発事故時の屋内退避放射能防護対策は全く逆になっています。
真夏の巨大地震と原発事故時には、どの様に熱中症対策と放射能防護対策を両立したらいいので しょうか。
【5】 東日本大震災では多くの家屋が損傷し、また家屋が損傷しなくてもガラス等が割れたり、電気 ・ガス等のインフラが止まることで、避難所や車内で過ごす方々もいました。
家内での屋内退避する場合と、体育館等の避難所と、車内では、放射性物質の遮蔽効果(%) はどの様に変化するでしょうか。
【6】 茨城県と宮城県は日本原電と東北電力に、福島原発事故規模の事故が起きた場合の放射性物質拡 散シミュレーションを依頼し、避難・一時移転基準に達する可能性のある地域・人口を公表しまし
た。 静岡県においても中部電力に、福島原発事故規模の事故が起きた場合の放射性物質拡散シミュレ ーション作成を依頼し、避難・一時移転基準に達する可能性のある地域・人口の公表を要望します。
【7】 静岡県のUPZ(原子力災害対策重点区域)が、浜岡原発から半径31km圏内に設定された、 根拠となる基準値を教えて下さい。
【8】 UPZ圏外でも屋内退避指示が出る、放射能基準値(空間線量〇μSv/h)を教えて下さい。
【9】 防災訓練は一般市民も含めて実施することが重要です。原子力防災では特に一般市民の理解と被 ばくしないための防災訓練が必要だと思います。原発事故による放射性物質は原発31km地点で
止まる訳ではなく、福島原発事故でも広域に被害が広がりました。原発事故による放射能防護は、 静岡県民全員が学ぶべきことだと考えます。 現在は1月から2月にかけて、限られた者で実施されている原子力防災対策訓練ですが、原発事
故時に対策が必要になるのは、静岡県民全員です。現在静岡県内各地域では年に2回防災訓練が実 施されていますが、その内の1回は、UPZ圏内もUPZ圏外地域も原子力防災対策訓練の実施を
要望します。
【10】 地元同意には静岡県知事の同意も必要になりますが、静岡県知事としては、静岡県民の命と健康 を守ることを第一に考えて頂きたいと思いますがいかがでしょうか。
【11】 福島原発事故時には原子力緊急事態宣言が発令され、福島県内への支援が減りました。福島県外 から救援に入った日赤や消防等が撤退し、国土交通省は運送会社に福島県内へ入ることへの注意勧
告を出しました。屋内退避指示が出た地域等では、特に救援・支援物資が無く、陸の孤島となりま した。巨大地震と原発事故の複合災害で、日赤や消防等が撤退すれば、救助できる命も助かりませ
ん。運送会社が来なければ水・食料・ガソリン不足で、健康が脅かされ、ガソリン不足で避難する ことも困難となります。福島原発事故時には、多量の放射能が降り注ぐ中、わずかな水・食料・ガ
ソリンを求めて、長蛇の列ができ、多くの市民が被ばくしました。 浜岡原発で万が一原発事故が起きた場合、日赤や他県からの消防等の救援が撤退となる条件や、
運送会社等に注意勧告が出される条件・放射能基準値等がありましたら教えて下さい。
【12】 福島原発事故時に原発事故直後には20km圏内に避難指示が出され、30圏内と飯舘村・いわ き市等の一部の地域に屋内退避指示が出されました。そして山下俊一氏が福島県放射線健康リスク
管理アドバイザーに就任し、山下氏は「(空間線量)10μSv/hまでは、マスクをせずに外で遊 んでも大丈夫です。」等と伝え、福島県は福島県内の全家庭に同内容のチラシを配布しました。事
故後に放射能基準値が変わったことで、福島県民は大きく混乱しました。WHO等は公衆一般被ば く限量を年1mSvとし、国は空間線量0.23μSv/hを公衆一般被ばく限量・年1mSvと換
算しています。0.6μSv/hを超える地域は放射線管理区域に相当し、一般市民の立ち入りは制 限されます。 原発事故前と原発事故後では、市民の放射線に対する免疫は変わるのでしょうか。万が一浜岡原
発でも事故が起きた場合には、何μSv/hまではマスクをせずに外で遊んでも大丈夫なのか、事 前に教えて下さい。
【13】 福島原発事故時には2011年4月に年20mSvを超える地域が「計画的避難区域」に指定さ れ、福島原発から約40kmの飯舘村は6年間全村避難となりました。2011年6月には新たに
個別指定で年20mSvを超える家が「特定避難勧奨地点」に指定され、多くの市民が混乱・分断 されました。 万が一浜岡原発で事故が起きた場合、事故から何日後に年何mSv基準で「計画的避難区域」「特
定避難勧奨地点」に相当する指示が出されるのか、事前に教えて下さい。 県独自で決定することができない場合は、国と協議し、事前に「計画的避難区域」「特定避難勧
奨地点」に相当する指示の基準を定め教えてください。
【14】 現在浜岡原発は原子力規制委員会の審査を受けていますが、原子力規制委員会の合格は「安全が 確認できるもの」と評価できるものなのでしょうか。
【15】 山は命の源ですが、山全域を除染することはできません。私たちは子どもや孫たちに、命の源で ある自然豊かで安全・安心な山を引き継いでいきたいです。万が一浜岡原発でも事故が起きた場合、
セシウム137がほぼ無くなるまでには何年の月日がかかりますか。 土壌汚染4万Bq/m2以上の地域は「放射線管理区域」として、一般市民の立ち入りが制限され
ます。福島原発事故から14年の月日が経過しますが、福島でどの地域までが未だに「放射線管理 区域」に相当する土壌汚染が残されているのか教えて下さい。
【16】 原子力防災では「単独災害」と「複合災害」が設定されています。静岡県では「単独災害」はど の様な状況での事故・被害規模を想定していますか。(チェルノブイリ原発事故・テロ攻撃等?)
原発稼働時にテロ等により原発が攻撃を受けて、格納容器が破損した場合、風下の急性死亡・急 性障害は何名程と想定していますか。
【17】 選挙中、「使用済み燃料プールは埋まりつつあるが、使用済み核燃料の処理方法の確立も条件と するか?」の問いに、鈴木知事は「使用済み核燃料の処理は全国の問題で、国が責任を持ってやる
べきだ。国が最終処分場を決めれば問題は進むだろう。(中部電力が建設予定の)乾式貯蔵施設は 一時的な貯蔵として有効」(中日)と答えています。県民の支持が厚かった川勝氏の条件と比べて国
任せの印象は否めず、県民の安全を守るという視点がどこにあるのか説明をお願いします。
【18】 中部電力は昨年11月13日に「浜岡原子力発電所における防波壁等の設計方針の変更について」 を発表しました。防波壁と乾式貯蔵施設に関するものです。
「浜岡原子力発電所の安全確保等に関する協定書」解釈書の11項には次のように規定されて います。[(1)事前了解 本協定には、原子炉施設の設置、変更等を行う場合における、いわゆ
る「事前了解」に関する規定がないが、これは、通報措置要領に基づいて事前に通報がされ、事 前協議を通じて実質的に事前了解が担保されることによる。]
事前通報はいつありましたか。県及び4市と中電との事前協議はいつ行われましたか。中電に はいつ了解または了解できないとの回答をしましたか。