「英霊・靖国から浜松市を解き放つための8・15市民行動」
9:20より20名の「英霊・靖国から浜松市を解き放つための8・15市民行動」の行動が行われた。浜松市主催の「戦没者追悼平和記念式」で浜松市が天皇や特攻隊を賛美する映画の上映に支援しているとして、記念式典に参加する人々に向けて、ビラまきを行い、主催者の浜松市と「静霊奉賛会」などの団体に対して抗議の申し入れを行った..
浜松市長様
1998年7月28日
6月、私たちは市教委が映画「プライド」を推薦したことに対し、その撤回を申し入れました。残念なことに市教委はそれを撤回せず、7月の再申し入れに際しては市の教職員に対しても恥じることなく「推薦できる」と公言している状況です。戦争を正当化する映画に対する推薦を撤回するよう私たちは再々度申し入れます。
さらに、8月15日、浜松市はアクトシティで「戦没者追悼平和祈念式」を行おうとしています。その前段に「静霊奉賛会」と「英霊にこたえる会」共催による映画会が企画されています。この両会の事務局は、浜松市役所の地域福祉課に置かれています。チラシの連絡先は市役所内にあり、2つの団体による映画会は市が深く関与していると見ることができます。
上映されるのは「天皇陛下とブラジル」「天翔る青春」です。「天翔る青春」は「特攻」を描いたドキュメンタリーですが、宣伝文句に「今英霊たちの声がよみがえる」とあり、2つの映画は天皇と特攻を賛美したものであると考えられます。
過去の戦争における全ての犠牲者を追悼することが昨今の動きです。しかるに、天皇と特攻を賛美する映画を8・15平和祈念式の前段に行うとはどういうことでしょうか。このような映画の上映の後に行われる追悼式典に普遍性があるといえるのでしょうか。
たくさんの人々は天皇の名によって戦争に行かされ、死を強いられました。日本人戦死者の10倍近いアジアの人々は日本兵によって殺されました。日本の戦争を支えた思想が靖国の思想であり、その靖国の思想は戦死者を英霊と呼んで賛美したのです。戦後、靖国神社は民営化されました。いま、公的機関が戦死者を「英霊」として賛美することは信教の自由を侵す行為であり、許されるものではありません。
私たちは天皇と特攻をたたえる映画を前段とする平和祈念式のありように強く抗議します。この二つの映画の上映を即時中止すべきです。
また、市は英霊にこたえる会の事務局を地域福祉課におくことをやめるべきです。「英霊」は靖国=国家神道の思想であり、英霊にこたえるという特定の宗教思想団体に市が特別の支援を行うことは、市民の良心を侵すことになっています。市は、過去の侵略戦争における全ての死者を追悼し、再び戦争を起こさないという決意を明言すべきです。天皇や特攻を賛美する姿勢をまず第一に改めるべきです。天皇の名によって死を強いられた人々の思いをくみ取るべきです。
◯映画「プライド」推薦を撤回すること
◯8.15平和祈念式直前の「天皇陛下とブラジル」「天翔る青春」上映を中止すること
◯市役所内の英霊にこたえる会の事務局を閉鎖すること