7月11日(日)、愛知の不戦ネットワークの仲間10人と浜松・静岡の市民運動の仲間10人合計20人で航空自衛隊・浜松基地広報館へ申し入れを行った。
さすが?60億円以上のお金をかけて作られた広報館だけに空調のいきとどいたすずしい環境だ。(正直な感想?)展示されている戦闘機や兵器の数々の性能は細かく表示されている。爆弾の投下訓練の様子までもが写真で展示されている。そしてこれらの戦闘機がどのように飛ぶのかまでがシュミレーションできるようになっているのだが、それを使うと結果どのようになるのかはまったくわからない。何を広報しようとしているのだろう。戦争が人の生活・生命を奪うことになるという当然のことが一切出てこない。「国を守る」ことがシュミレーションのなかで行われるようなものではないことがわかっていても、ここにはこれらの兵器と「正義感」でゲームのなかで終了してしまうような感覚である。後に何が残るかは一切かくし、「正義の戦争」を植え込む。まさにマインドコントロール。だから、おとなは戦闘服を着ることの恐ろしさを頭の片隅にも置かずに、子どもに着せて写真を撮るというようなことができてしまう。このような広報館は絶対にいらない。そうした気持ちをより強くした1日でありました。
申し入れ書
1999年7月11日
航空自衛隊 浜松広報館様
現在浜松広報館で展示され、行われているのは子どもたちに戦闘服を着用させたり、シュミレーターを操作させたり、軍用機に親しませ、馴らす行為です。
日本国憲法は「恒久の平和」と「崇高な理念」のもとでの戦争放棄と戦力不保持を規定しています。この精神は現代の平和建設への大切な指針となっています。子どもに軍用機をなじませ「かっこいいー」といわせていく広報館の展示は憲法の平和主義の精神に反するものであり、平和への芽をつみとる行為です。
子どもたちにはいのちの大切さ、戦争防止の方法、兵器の危険性を教えていくことが第一です。
私たちは広報館そのものを不必要と考えますが、当面、子どもたちを軍用機に馴らし、戦場へと誘導することにつながるような展示行為の中止をもとめます。子どもたちに戦闘服を着用させたり、軍用機のシュミレーションをさせたり、軍用機グッズを販売することを中止してください。