10.18戦争止めよう!全国交流集会、10.19祝園全国集会開催
●全国交流集会
2025年10月18日、戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワークによる全国交流集会が京都でもたれ、140人が参加した。

集会では沖縄の石垣島での自衛隊配備と日米共同訓練、軍拡への抵抗の活動、大分での弾薬庫建設反対の運動、熊本の健軍への長射程ミサイル配備反対の活動、広島の呉での日鉄跡地の軍事施設化の動きと岩国基地での米軍機のタッチ&ゴー、兵庫・神戸港からのミサイル・弾薬搬出の動き、京都の京丹後での米軍Xバンドレーダーと秘密裏の日米共同訓練、祝園での弾薬庫建設の強行と反対運動、奈良での祝園弾薬建設反対の活動、滋賀・饗庭野演習場での場外への実弾の飛来、愛知・名古屋の三菱工場でのミサイルやF35の修理、神奈川・横須賀での軍拡の実態、東京・横田基地での爆音やオスプレイの問題などが示された。
最後に自衛隊統合演習に反対するアピール作成が提案された。
●祝園全国集会



10月19日には「私たちは二度と戦争をしたくない!平和でこそ文化は香り立つ!祝園全国集会」が京都府精華町のけいはんな公園で開催され、2700人が参加した。
精華町の祝園は京都の南部、奈良の県境に近い。ここには陸自の祝園弾薬庫があるが、政府はミサイル軍拡のなかで全国各地に新たに130棟の弾薬庫の建設を進めている。祝園では14棟の弾薬庫の増設が8月から始まっている。この弾薬庫は陸自と海自で共同利用される。
歴史をみれば、1939年に大阪市の枚方にあった弾薬庫で爆発事故が起き、死者・負傷者700人が出ている。その弾薬庫の移転先が祝園だった。戦後は米軍が管理、1958年に返還されることになると精華町は返還運動を起こした。そのなかで町と防衛局とで弾薬庫は残すが、核兵器は貯蔵しない、増加の場合は事前に町と協議するなどの確認書が結ばれた。しかし今回の増設について、この確認書は歴史的文書とみなされ、増設の協議はされていない。精華町は現在、関西学術研究都市となり、祝園近くには住宅、学校、研究施設があるなど人口密集地である。
敵地領域攻撃を想定するミサイル軍拡と弾薬庫増設の動きのなかで、祝園や近隣市民は「京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク(ほうそのネット)」を結成し、反対運動をすすめた。しかし25年の8月から工事が着工された。これに対し、ほうそのネットは全国集会をもって抗議の声を示した。
集会の第1部は平和の歌のコーナー、月桃の花歌舞団、太田悠晴、島唄ユイゆい、ジミケン、PUB、裏猫キャバレー、川口真由美などが平和への想いを表現した。
第2部は全国リレートークで構成され、石垣、大分、熊本、呉、神戸、愛知、静岡、神奈川など全国各地から軍拡との闘いの報告、関西からは祝園、奈良、舞鶴、饗庭野、精華、交野などのアピールがあった。
その後、沖西ネットから主権者の力で戦争を止めようという集約発言がなされ、集会宣言が採択された。
集会後のデモでは、全国どこにもミサイルいらない!戦争準備を今すぐやめろ!ダメダメミサイル、ダメダメ戦争!ミサイルよりスマイル!などのコールをあげ、精華町内を歩いた。
2022年安保3文書改定ではミサイル軍拡をすすめ「継戦能力」にまで言及した。それにより人口密集地の祝園に弾薬庫を増設することになった。しかし、「継戦」のための広大な弾薬置場を十分に確保しきれない状況があり、増設は人口密集地への攻撃も想定せざるをえないのである。それは「戦争できない」という現実を示している。主権者の戦争させない!という声をつなげ、政府による軍拡と差別煽動を止めていこう。 (t)


以下、集会宣言
全国から平和を望む市民が集い、つながった本日10月19日。
沖縄、九州、中国、四国、東海、関東、日本各地からの訴えで急速な軍拡が進んでいることを身をもって知りました。全国で130棟もの弾薬庫の増設計画と合わせ、今年度中に熊本健軍分屯地に敵基地攻撃能力を持つ長射程ミサイルが配備されると発表され、今後佐世保、舞鶴へのトマホークの配備が決定されています。
そして今回の地元、祝画分屯地では、大型弾薬庫増設の造成工事が8月18日に突然始まり、国内で最大規模の14棟増設計画が進められています。まさしく京都が危ない!
そこに敵基地攻撃能力を持つ長射程ミサイルの保管・配備が懸念されています。長射程ミサイルとは、 1000km以上空を飛び、他国をも攻撃できる武器です。2022年政府は安保3文書を閣議決定し、戦後の安全保障政策を大転換すると宣言しました。防衛費を2倍に増やし、敵基地攻撃能力を保有するというものです。他国をも攻撃できる武器を持つということです。
防衛省は、「抑止力・対処力を高め、国民の安全安心につながる」といいますが、他国を武力で威嚇することは、軍拡競争を際限なくエスカレートさせ、弾薬庫は攻撃目標にされ、かえって周辺住民が危険にさらされることになります。長射程ミサイルは、戦争の引き金となる危険な武器であり、従来の「専守防衛」 の原則から大きく逸脱する憲法違反のものです。
武力で平和は守れない。これが歴史の教訓です。私たちは二度と戦争をしたくない。
政治的立場の有無、支持政党のあるなし、思想信条の違いを超えて、「戦争の加害者にも被害者にもなりたくない!」「長射程ミサイル反対!」と声を上げたいのです。
大軍拡・戦争準備に反対する全国の皆さんと繋がり、手を取り合い、戦争への道を押しとどめましょう。 2025年10月19日
私たちは二度と戦争をしたくない!平和でこそ文化は香り立つ! 祝園全国集会参加者一同