2・17 止めよう!富士・百里・横須賀への長射程ミサイル配備 院内集会と防衛省交渉

  

2026年2月17日、東京で、止めよう!富士・百里・横須賀への長射程ミサイル配備をテーマに院内集会・防衛省交渉がもたれ、70人ほどが参加した。呼びかけは大軍拡と基地強化にNO!アクション2025、STOP大軍拡アクション、非核市民宣言運動ヨコスカ、富士にミサイルやめて!の会など。

院内集会では、富士駐屯地への長射程ミサイル配備、横須賀での海自でのトマホーク配備、愛知での三菱重工業によるミサイル製造などの問題が提起され、百里、熊本、上富良野からは連帯メッセージが寄せられた。

防衛省との交渉では、長射程ミサイルの配備予定、運搬経路、運用計画、製造状況、製造数量、製造費用、弾薬庫拡張計画、住民説明会実施などを問い、さらに米軍104訓練、オスプレイ訓練、司令部地下化などの問題にも言及した。

「(富士や健軍への)長射程ミサイル配備を防衛省は2025年度に配備というが、いつ配備するのか?」の問いに、防衛省側は、すでに2月中旬であるにもかかわらず、「検討中」とした。「ミサイルはどこから輸送されるのか?」の問いには「お答えは差し控える」とした。説明会開催についても、北関東防衛局のウェブサイトに概要資料を掲載などとし、現時点では説明会の実施予定はないとした。

市民に長射程ミサイル配備についての情報は示されなかった。

ミサイル使用について防衛省は、「一般論として」「特定の場所への配備をもって、必ずしもその場所で運用することにはならない」と答えた。これに対し市民は、それは「戦時、有事には、配備先で使用することもあるということなのか」と追及した。防衛省側はそれを否定できなかった。

1967年の「東富士ミサイル基地化否定の確約」をふまえての東富士でのミサイル・ロケット訓練の中止要求に対しては、訓練は「必要不可欠」であり、「引き続き、各種訓練等を実施」とし、この確約を守る姿勢を示さなかった。

浜松基地の地下司令部化については、25年度予算で基本検討を行うこととしており、「現在、未契約であり、工事はしていない」と答えた。健軍の地下司令部建設については、安保3文書での「持続性・強靭性」の観点を示し、「作戦能力を喪失しない」ためのものとした。市民の安全については、行政による「国民保護」があるとした。

また米軍のオスプレイなど米軍機の飛来情報については、「米側から運用及び安全上の理由から提供が困難である旨、説明を受けている」とした。米側がやりたい放題、利用しているということである。

 

 質問に対して防衛省が具体的に回答したものもあった。以下、それをあげておく。

 12式地対艦誘導弾能力向上型については、2024年10月から11月にかけて地発型、艦発型の試験を航空装備研究所新島支所で実施(38億円)、2025年10月から11月まで地発型試験をアメリカで実施(237億円)、共に陸自の開発実験団などが参加した。

 艦発型は26年度に発射試験を実施予定、26年度に開発完了の予定である。

 空発型は27年度に運用開始予定であり、百里にはF2能力開発型を20機配備する予定である。
 
 なお、潜水艦発射型は23年度から開発着手したが、魚雷発射管から発射するものであり、12式とは異なる。

 高速滑空弾については2023年度から25年度にかけてアメリカで事前発射訓練、第1次、第2次発射試験を行ない、滑空しての飛翔などを確認した(一度の実施で平均して131億円)。 陸自の開発実験団などが参加した。

 誘導弾・地上装置製造に関する三菱重工業との契約金額は、12式(地発型)で2257億円(2023年度約1041億円、24年度約111億円、25年度約105億円)。12式(艦発型)で89億円(25年度)。高速滑空弾で約853億円(23年度約602億円、25年度約251億円)である。

 2025年の富士総合火力演習では約76.6トンの弾薬を使用。弾薬の予算規模は約8.7億円である。

 2025年の東富士での104訓練の実態は、人員約340人、射撃訓練は8日、155ミリ射撃弾数は297発、夜間射撃訓練2回、輸送等役務は上組である。

2024年度の東富士での自衛隊の使用は約240日。米軍の訓練については「米軍の運用にかかわる事項であり、防衛省としてつまびらかに把握していない」。

今回の交渉での、防衛省の長射程ミサイル配備に関わる部署は、防衛政策局と整備計画局であり、とくにミサイル関係は整備計画局の防衛計画課が担当している。また地下司令部建設などは整備計画局の施設計画課が担当している。地方協力局では、地方協力課が東富士などで演習に対応し、104訓練などは在日米軍協力課が担当している。

 なお、日本はアメリカからトマホークを最大400発購入し、契約総額は1694億円(23年~27年)である。防衛省は購入するトマホークが「対地攻撃用」であることを認めると共に、トマホークなどのスタンドオフミサイルを、「自衛のための必要最小限の防衛力」であり、「専守防衛の考え方と整合」するとしている (防衛省による横須賀の市民団体への回答)。

だが、長射程ミサイルは先制攻撃用であり、実際、アメリカは先制攻撃でトマホークを使用してきた。このような長射程ミサイルの保有は違憲であり、「専守防衛」とは整合しない。

防衛省は日米軍事同盟による軍拡をアメリカに追随して「抑止力」の名で推進している。交渉での防衛省の発言を聞き、平和と軍縮を求める動きに協力する担当課も作ってほしいと思った。(t)

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